不要になったパソコンやハードディスクを売ったり譲渡したりする際にハードディスクの情報が抜き取られないか気になりますよね。
ファイルを削除(ごみ箱からも削除)しただけだと復元できてしまうというけれど「じゃあどうすればいいの?」という方はcipher(サイファー)コマンドを使いましょう!
cipherコマンドとは
cipher(サイファー)コマンドとは、ファイルやディスクの暗号化のためのコマンドです。
このコマンドのオプションとして、ディスクを完全削除する機能があり、これを使うことでお手軽にファイルの完全削除を行えます。
具体的には、このコマンドを使うことで、指定したディレクトリ(フォルダ)の空き容量に特定のパターンのデータを3回ファイルに書き込むことで完全削除します。
具体的には、1回目は”0”、2回目は”1”、3回目はランダムなデータで空き容量を塗り潰すようです。
繰り返しデータを上書きすることで元データの復元は不可能になります。
cipherコマンドの使い方
cipherコマンドはコマンドプロンプトやPowerShellなどのコマンド実行アプリを使って実行します。
私のお勧めはWindows Terminalを使った実行です。
Windows Terminalの使い方については下記記事を参考にしてください。
なお、Windows Terminal起動後の実行アプリはコマンドプロンプトでもPowerShellでも可能で、コマンドの実行方法は同じです。
コマンドですが、”/W:”オプションをつけてその後に対象のディレクトリ(もしくはフォルダ)を指定します。
Dフォルダ全体を対象とするときのコマンドは下記です。
cipher /W:D:
実行すると、このようにドットが増えていきます。
キャプチャでは途中で処理中断してますのでドットの数が少ないですが、本来はコマンドの画面に大量のドットが並んでいきます。
なお、コマンド実行中はこのようにtmpファイルができますが、実行完了(中断含む)すると消えます。
このように、コマンドを実行するとファイルを書き込んでいきファイル復元不可にしていくので、空き容量部分のみが対象になります。
ですので、コマンド実行時には事前に不要なファイルを削除してごみ箱も空にしておきましょう。
なお、システムフォルダの中には意図せずファイルのコピー等が保存されていることがあるので、パソコンを手放す場合は、OSの初期化をしたうえでcipherコマンドを実行するのが良いでしょう。
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