2022年12月からドローン操縦の免許制度が始まるようです。
自動車運転免許のドローン版ですね。
2021年時点で民間のドローン操縦関連ライセンスが多くあるのですが、なにやら免許制度が始まる前に民間ライセンスを取っておいた方がお得になるとも言われているのでその理由もご紹介します。
2021年時点の民間ライセンス制度
ドローン操縦の民間ライセンスは多くの団体が独自に発行していますが、メジャーなのは一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA・ディーパ)の「ドローン操縦士回転翼3級」と、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA・ジュイダ)の「操縦技能証明」「安全運航管理者証明」です。
DPAとJUIDAはドローン関連でよく耳にする団体ですね。
ただ、これらの民間ライセンスは団体によって内容が大きく異なりますので申込みする前に正しく理解しておきましょう!
DPA
2016年設立で、「ドローン操縦士の技術、技量の健全な発展を図り、航空の安全確保につとめ当該技術、知識の普及と諸般の調査研究を行うこと」を目的としています。
公式HPは https://d-pa.or.jp/
認定資格は「ドローン操縦士回転翼3級」があり、2年更新となっています。
2021年時点では3級しかなく、2級・1級は創設予定となっていますが、今後は免許制度に移行していくのではないかと思われます。
JUIDA
2014年設立で、「日本の無人航空機を含む次世代移動 システム産業の振興」を目的としています。
公式HPは https://uas-japan.org/
認定資格には 「操縦技能証明」「安全運航管理者証明」 があり、 2年更新 となっています。
なお、「安全運航管理者証明」 は座学のみ筆記試験合格で取得できるものですので、実質的には 「操縦技能証明」 とセットで取得するケースが多いと思われます。
2021年7月時点で操縦技能者は16,532名、安全運航管理者は14,515名だそうです(公式HPより)。

DPAとJUIDAの違い
大きくはドローン操縦をする目的が異なります。
DPAが産業利用(仕事でのドローン操縦)を強く意識しているのに対して、JUIDAは一般的なドローン操縦全般であり仕事でドローンを使うから取るというよりは趣味の範囲で取っている人が多いのではないでしょうか。
国土交通省(航空局)が各ドローン団体の技術認証に含む飛行形態を公開しているのですが、DPAが全飛行形態をカバーしているのに対して、JUIDAは物件落下はカバーしていません(2021年9月時点)。
DPA | JUIDA | |
人又は家屋の密集している地域の上空 | 〇 | 〇 |
人又は物件と30mの距離が確保できない飛行 | 〇 | 〇 |
進入表面等の上空の空域 | 〇 | 〇 |
地表又は水面から150m以上の高さの空域 | 〇 | 〇 |
夜間飛行 | 〇 | 〇 |
目視外飛行 | 〇 | 〇 |
催し場所上空の飛行 | 〇 | 〇 |
危険物の輸送 | 〇 | 〇 |
物件投下 | 〇 |
このことからも、趣味の一環としてドローン操縦認定を受けたい人はJUIDA、仕事でドローン操縦が必要な(またはこれからドローン操縦での仕事を考えている)場合はDPAとなりそうです(あくまで一般論ですが)。
今回ご紹介していないDPA、JUIDA以外の団体のドローン資格もそれぞれ特徴はありますので、そちらでの民間ライセンス取得を考えている方もしっかりと違いを調べでおきましょう。
2022年度制定の免許制度とは
免許制度については国土交通省が「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会」で協議しています。
第16回の配布資料の中に「レベル4飛行の実現に向けた新たな制度整備等」というものがあり、そこにドローンライセンスについて記載されています。


どのようになるか詳細はこれから、といったところですが、自動車免許のような形になるのではないかと予測しています。
現在のドローンスクールが、自動車免許スクールのような免許を取得するためのスクールに変わっていくと想像すると分かりやすいかと思います。
ドローン操縦においては今後は免許取得が第一ステップとなるので、各団体が発行している民間資格は継続するものの、免許を取得すると同時にそのスクールが所属する団体の民間資格もGETできる、というようなおまけ的なものになるのではないかと思われます。
なぜ免許制度実施前に民間ライセンスを取っておいた方がお得なのか
現在、免許制度が目前に迫っていますが、各ドローンスクールのHP等をみると「免許制度が始まる前に民間ライセンスを取っておいた方がお得」という触れ込みがしばしば見られます。
本当でしょうか?
民間ライセンスから免許への移行がどうなるか詳細が発表されていないので何とも言えないのですが、何らかの移行措置は取られると言われますので、免許制度が始まる前に民間ライセンスを取っておいて損はないかと思います。
また、ドローンスクールは現時点で講座料金がかなり高額(20万~30万が相場)なのですが、それが免許取得となると箔が付く形になり、取得しようとする人も増えた結果、さらに高額化していくとも予測できます。
そういう意味では、今の民間ライセンスを取っておいて、免許に移行をした方がお得になる可能性は高いですね。
その場合、くれぐれも「取得した民間ライセンスが免許移行対象とならなかったー(泣)」とならないためにも、なるべく大手の民間ライセンス取得をお勧めします(今回ご紹介したDPA、JUIDAを選ぶと無難かと思います)。
まとめ
ドローンライセンスは免許制度が始まるのを待つか、それとも民間ライセンスを取ってしまうか
金額的には民間ライセンスを事前に取得したほうがお得になる確率が高そうな予感です。
今後ますますドローン産業は活発になっていきそうなのでワクワクしますね。
ご興味ある方は是非ドローンライセンスにも挑戦してみてください!
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