本の情報
評価:
書名 | 普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門 | ||
著者 | 山崎 俊輔 | 価格(税込) | 1,690円 (ソフトカバー) |
出版社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン | 出版年 | 2021/7/16 |
なぜ読もうと思ったか
Amazon Prime Reading で無料だったのもありますが、FIREについて「普通の会社員でもできる」とはどういうことなのか興味があったので。
響いた言葉と感想
50歳代でのFIREは、まだまだ体力や活力は残しつつ、仕事から離れてやりたいことに邁進できるのが魅力
そうなんですよね。
最近盛り上がりつつあるリスキリングも社会人生活の半分くらい(40代頃)で一度スキルを棚卸して、社会人後半戦を生き抜いていくうえで不足しているスキルを補おう、というものなので、働くにあたってモチベーションや体力がまだあるという点でも40代が最適なんでしょうね。
それが、仕事から離れて趣味、となるとさらに上の世代(50代)でも大丈夫、ということなんだと思います。
逆に定年(60代)だと人によっては気力や体力が衰えてしまい、「定年後時間ができたらやろう!」と思っていたことがいざ退職するとできないリスクが高まりますが、50代だとそのリスクを抑えられるのでしょう。
FIREと向かい合うことは、お金と本気で向かい合うこと
FIREを考えると、ホントお金と向き合うことになると思います。
FIRE前にどれほどのペースでお金を貯めていくか、FIRE後減っていく貯蓄をどうコントロールするか、自分に合ったお金との付き合いをすごく考えさせられますね。
FIRE成功者でも、子どもがいて実現した人もいれば、結婚していない人もいます。
あなたの人生の満足や幸せの問題において、お金の問題は些細なことです。自分自身が後悔のない選択をできるか、夫婦でどの道を選ぶか、しっかり考えてみたいところです。
FIREは目的ではなく手段。
人生とはその不確実さがおもしろいところでもあるので、あまり堅苦しく考えず、柔軟に対応することが大切
まぁ、人生に余裕があればそういう考えもできるとは思いますが、実際はなかなか難しいでしょうね(バブルの頃のように楽観的に人生を過ごしていける時代でもないですし)。
一握りの成功者と同じことを万人が再現できると考えないほうがいいでしょう。
億万長者の人と同じことをやったとしても億万長者にはなれないんですよね。。。
あなたのFIREにおいても、「あえて働き続ける」というオプションはあっていい選択ではないかと思います。
いわゆるサイドFIREですね。
個人的には完全FIREよりも余裕をもって仕事をしているサイドFIREのほうが人生にメリハリが出るような気がします(特に給与のために仕事している人は、給与水準に縛られることなく自分の好きな仕事ができるようになるので)。
所感
FIREにまつわるノウハウ本なのですが、FP2級程度の知識を持っているとあまり新しい知識は無いように思います。
一方、漠然とFIREに憧れてる、FIREに興味がある、という人にはいいのかもしれません。ただ、本気でFIRE目指すならFP2級くらいの金融知識は前提として必要な気がします。
FIREにはこういう観点があるんだね、というのを知るきっかけにはなりそうですが、FP2級保有してる私にとっては正直あまり新鮮味はなかったです。
書名の「普通の会社員でもできる」というのは、理論的にはこうなればできる、というものなので、一番大事な「どうすれば」普通の会社員がFIREできる金融資産を築けるかのノウハウを期待してはいけません(結婚したらダブルインカムで働きましょう、的なことは載っていますが、それはノウハウとは言えないと思います)。
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